- はじめに
- オクトパスカードの現地での呼び方
- オクトパスカードの種類と入手方法:【2025年対応】
- 旅行前に日本にいながらApple Payへオクトパスカードを追加できる
- 「Tourist for Octopus」アプリでのバーチャルオクトパスカード(モバイルオクトパス)発行方法
- オクトパスカードの利用範囲
- オクトパスカードがなくてもMTRやバス、トラム、スターフェリーは利用可能
- 利用履歴もアプリ内で確認できる
- 香港旅行の準備はできてる?
- よくある質問(FAQ)をまとめてみた
- まとめ:旅行前に準備しておくと安心便利
はじめに
香港の公共交通機関は非常に発達しており、地下鉄(MTR)、バス、トラムなどを使えば香港内の移動は簡単にできる。
香港の交通機関を快適に利用するために役立つのが日本のSuicaやICOCA、PASMOのようなICカードの「オクトパスカード(Octopus Card)」だ。
公共交通だけでなく、コンビニや飲食店でも利用できる多機能なICカードで、旅行者にとっても非常に便利な決済手段となっている。
今回は、オクトパスカードの使い方とApple Payで利用できるiPhone用アプリ「Tourist for Octopus」の導入方法を紹介する。
オクトパスカードの現地での呼び方
オクトパスカードは、現地・香港の広東語では「八達通(バッ・ダッ・トン)」と呼ばれている。
漢字 | 読み(カタカナ) | 意味 |
---|---|---|
八 | バッ(baat) | 「八方=あらゆる方向」への交通を象徴する、縁起の良い数字。 |
達 | ダッ(daat) | 到達する・届く。 |
通 | トン(tūng) | 通じる・通行する。 |
八達通(バッ・ダッ・トン) は、「どこへでもスムーズに移動・決済ができる」という意味が込められた名称であり、単なる直訳ではない。
会話での使い方の例:
- 「オクトパスカードを持っていますか?」
→ 広東語で:你有冇八達通?(ネイ ヤウ モウ バッダットン?)
→ 書き言葉や普通話に近い表現だと:你有八達通嗎?(ネイ・ヤウ・バッ・ダッ・トン・マー?)
広東語では口語と書き言葉の違いがあるのも特徴的。
現地では「Octopus Card」よりも「八達通(バッダットン)」の方が自然に通じる場面も多い。
ただし、旅行者がよく行くエリアであれば「Octopus(オクトパス)」でも十分に通じる。
オクトパスカードの種類と入手方法:【2025年対応】
オクトパスカードは、香港国際空港や主要駅、コンビニエンスストアなどで購入できる。種類は複数あるが、旅行者であれば無記名式の「Standard Octopus」か、観光者向けの「ツーリストオクトパス(Tourist Octopus)」で十分対応可能。
また、物理カードだけでなく、iPhoneやApple Watchに登録して使えるバーチャルオクトパスカード(モバイルオクトパス)も提供されている。
バーチャルオクトパスカード(モバイルオクトパス)は旅行者の場合は、「Tourist for Octopus」アプリから発行とapple payでのチャージが出来る。
iPhone向けの「Tourist for Octopus」アプリについては本記事で紹介する。
荷物を増やしたくない人にはこちらの選択肢が適している。
android版モバイルオクトパスカードも存在するが、発行に香港の携帯電話番号と香港で発行されたクレジットカードが必要なためハードルが高い。
参考記事:Android版オクトパスアプリでGoogle Pay向けにバーチャルオクトパスカードが発行できるようなったので試してみた | 香港 - 世界のどこかから
Octopus for Touristsアプリのインストールはこちらから
apps.apple.com旅行前に日本にいながらApple Payへオクトパスカードを追加できる
香港渡航前にオクトパスカードを準備したい場合、旅行者は、iPhoneユーザーであればApple PayにOctopus for Touristsアプリからバーチャルオクトパスカード(モバイルオクトパス)を追加することができる。Apple Walletアプリ内から直接追加することも一見可能だが、香港発行のクレジットカードなどを持たない 旅行者の場合は「Tourist for Octopus」アプリからでないとデポジットとチャージが出来ない ため発行と追加ができない。
Octopus for Touristsアプリを使えば、香港到着前にオクトパスカードの新規発行とチャージが可能。
Octopus for Touristsアプリからであれば日本発行のクレジットカードやApple Payを通じてチャージできるため、香港到着後すぐに交通機関やコンビニ等で利用できる。
「Tourist for Octopus」アプリでのバーチャルオクトパスカード(モバイルオクトパス)発行方法
まずは、Octopus for Touristsアプリのインストールをする。
- カード追加画面
+ボタンをタップすると、オクトパスカードの追加が出来る。+ボタンを押す
※2つ目の「Transfer Physical Octopus Card」は物理カードをApple Payに取り込む手順。
チャージ金額入力画面
初回のチャージ金額を選択する。チャージ金額とは別に50香港ドルのデポジットが必要。初回チャージ金額設定
最低チャージ金額は100HKD(香港ドル)から。
Payment Currency(支払い通貨)でJPYを選ぶと、Apple Payの請求額も日本円で表示される。
※10HKD(香港ドル)など少額ではエラーが表示された、100HKD(香港ドル)以上を指定する必要があるようだ。チャージ確認画面
Apple Payで支払いを行い、発行が完了となる。apple payで支払うと完了
このアプリは旅行者向けに設計されており、香港内の主要交通機関での利用を前提としたシンプルな構成となっている。
利用できるのは、FeliCaに対応したiPhoneまたはApple Watchのみで、Android端末ではバーチャルオクトパスカード(モバイルオクトパス)を追加することはできない。
詳細は以下の記事を参照:
- オクトパスカードのアプリの種類について調べてみた
- 日本に居ながらApple Payの八達通(Octopus)にチャージを行う方法
エクスプレスカードの設定も忘れずに
iPhoneの設定 > ウォレットとApple pay > エクスプレスカード の項目で図のようにオクトパスのエクスプレスカード設定をONにすると日本のSuicaと同じ感覚で利用可能だ。
改札やリーダーにタッチするだけ自動的に香港ではオクトパスが選択されて利用できる。
日本国内でSuicaとオクトパスもエクスプレスカード設定していても誤反応はほぼなく正しくSuicaなど日本のICカードが反応する。
オクトパスカードの利用範囲
オクトパスカードは交通機関以外にも多くの場所で利用できる。以下はその一例。
- MTR(地下鉄、エアポートエクスプレス)
- バス(空港バス、路線バス、ミニバスなど)
- トラム(2階建ての路面電車)・LRT(新界)
- セブンイレブン、サークルKなどのコンビニ
- 大家楽、スターバックス、マクドナルドなどの飲食店
- スーパー、ドラッグストアなどの小売店
タクシーでも利用可能な場合があるが、現金のみのタクシーが多いためタクシーに乗車する際は現金を用意しておきたい。
改札やレジでタッチするだけで即時決済が可能。
香港の公共交通では現金よりもカード決済のほうが主流となっており、オクトパスカードはその中でも非常に汎用性が高い。
オクトパスカードがなくてもMTRやバス、トラム、スターフェリーは利用可能
近年、オクトパスカードを持っていなくても、VisaやMastercardなどタッチ決済対応のクレジットカードやスマホの決済サービス(Apple Pay/Google Pay)を使ってMTRやバスに乗車できるようになった。
使い方はシンプルで、改札機やバスのリーダーにカードやスマートフォンをかざすだけで乗車出来る。
オクトパスを持っていない場合でも、交通機関の利用には困らない。
ただし、対応していない交通機関や割引の対象外になるケースもあるため、オクトパスカードを用意しておく方が利便性が高い場合もある。
利用履歴もアプリ内で確認できる
iPhoneのTourist for Octopusアプリを利用しているのであればアプリ内で利用履歴も確認できて安心。
残高もどのくらい使ったかもひと目でわかるのでチャージの目安にもなる。
香港旅行の準備はできてる?
よくある質問(FAQ)をまとめてみた
Q. オクトパスカードは香港旅行に本当に必要?
- 必須ではないが、MTRやバス、コンビニなど幅広く使えるため、あると非常に便利。
タッチ決済対応のクレジットカードでも乗車可能な場所は増えているが、特に長めの滞在や複数回の移動がある方におすすめ。
Q. オクトパスカードはどこで買える?
- 香港国際空港、MTRの主要駅、セブンイレブンなどのコンビニで購入可能。
また、iPhoneユーザーなら日本にいながら「Octopus for Tourists」アプリでApple Payにバーチャルカードを発行できる。
Q. 香港MTR(地下鉄)に一日乗車券や24時間乗り放題の切符はないの?
- 旅行者向けのツーリストデイパスがある。以下の記事を参照。
Q. Androidユーザーはどうやってオクトパスカードを使える?
- Androidユーザーも香港現地で物理カードを購入することで利用可能。
基本的に旅行者はFeliCa対応のAndroid端末であっても利用できない。 詳しくは以下の記事を参照。
Android アンドロイドユーザが香港のオクトパスカード 八達通(Octopus)にスマホからチャージが出来るか調べてみた
Q. チャージはどこでできる?
- 駅構内のチャージ機、コンビニ、またはバーチャルカードであればiPhoneの「Octopus for Tourists」アプリを使って日本円(クレジットカード)からもチャージ可能。
Q. 旅行前に準備するなら物理カードとバーチャル(モバイル)、どちらがいい?
- 荷物を増やしたくない方や、apple payに登録できるクレジットカードとiPhoneなどApple製品を利用している人は「バーチャルカード(Apple Pay)」の方が便利。
買う場所に不安があるのであれば、空港で受け取れるツーリストオクトパスカードが便利。
まとめ:旅行前に準備しておくと安心便利
オクトパスカードは、香港での移動や日常の買い物を効率的に行うために非常に便利なツールである。
物理カードでもApple Payでもどちらでも使いやすく、旅行前に準備しておけば現地での行動がスムーズになる。
クレジットカードのタッチ決済も選択肢の一つではあるが、対応エリアや割引の有無を考慮すると、やはりオクトパスカードも用意しておくことを推奨する。
筆者は、iPhoneにオクトパスカードを入れているため香港旅行へ行っても不自由なく過ごしている。
是非、オクトパスカードを活用して素敵な良い香港旅行を楽しんで欲しい。