
はじめに
2024年の12月にベトナム ホーチミン・シティの地下鉄、ホーチミンメトロ 1号線(HCMC MTR)が開業した。
過去ベトナムを訪れるたびにホーチミンメトロの工事の進捗を確認していた。
しかし、2024年にベトナム ホーチミンを訪れたときは、まだ試運転はしていたものの未開業だったため乗車することは叶わなかった。
開業後2025年9月についにホーチミン市を訪れることができたので全線乗車して乗車に使える決済手段や様子を調査してきたので紹介する。
なお、ホーチミン・メトロは建設に日本企業も関わっているため、日本から車両が納入されたり駅構内がどこか日本の鉄道駅を思わせる雰囲気となっていた。
【注意】タンソンニャット国際空港へは行きません
2026年1月現在、ホーチミンメトロ1号線は空港には接続していない。
空港から市内へはこれまで通りバスかGrab(タクシー)を利用する必要がある。
市内(ベンタイン市場周辺)に到着してからの移動手段としてメトロを活用しよう。
ホーチミン・メトロ(HCMC MTR)とは?
ホーチミン・メトロ(HCMC MTR)は、ホーチミン市内の交通渋滞緩和を目的に建設された地下鉄ネットワークで、2024年12月に初めての路線である1号線が日本の支援で開業し、今後さらに路線網が拡大することで市内の移動がより便利になることが期待されてる。

路線について
2024年12月に開業したのは1号線(ベンタイン〜スオイティエンバスターミナル)で、ホーチミン市中心部から北東方面へ約20kmを結ぶ。
市内中心部の「ベンタイン駅」や、観光名所に近い駅が多いため旅行者にとって利用価値が高い。

駅構内が明るいところも日本の鉄道のようだった。

旅行者にとっての最大のメリットは「タオディエン」へのアクセス
1号線の開業により、これまでタクシーで渋滞に巻き込まれながら行っていたお洒落エリア「タオディエン(2区)」へ、中心部のベンタイン駅からわずか10分程度で移動できるようになった。 カフェ巡りや雑貨屋巡りをする旅行者にとって、この「渋滞知らずの移動手段」は革命的だ。
駅構内の様子
駅構内は日本の鉄道駅を思わせる雰囲気で、案内サインもベトナム語・英語併記でわかりやすい。


自動券売機は海外でよく見るタイプとキオスクタイプの2種類で自動改札機は日本の自動改札機とほぼ同じ作りで、旅行者でも迷わず利用できる印象を受けた。


後述するするが、クレジットカードのタッチ決済やアプリを利用すれば券売機や切符を買うことはほぼないかもしれない。
乗車方法
乗車に利用できる方法まとめ
| 手段 | 特徴 | メリット | 注意点 |
|---|---|---|---|
| クレジットカード(タッチ決済) | VISA・Mastercardに対応 | 現金もアプリ登録も不要で便利 | 改札が開くまで少し時間がかかる場合あり |
| HCMC MTRアプリ(QRコード) | アプリで乗車券購入 → QRコードで改札通過 | 運賃が1,000₫割引。現金不要 | 事前にアプリ登録が必要 |
| QRコード(紙) | 駅に設置された端末で購入可能 | レシートに印字されたQRコードで改札を通る | 運賃が1,000₫割引で支払いはクレジットカードが利用できる。 現金不可 | QRコードの紙を破いたり無くしたりしないように注意 |
| 切符(ICカード式) | 券売機で購入。改札にタッチして利用 | 旅行者でも簡単に購入可能 | デポジット15,000₫が必要。返却忘れに注意 |
| 1日乗車券 | 券売機で購入 | 乗り放題なので観光に便利 | デポジットも必要。短距離移動だけなら割高。 |
※クレジットカードのタッチ決済では、Apple Pay / Google Payに登録したVISA・Mastercardでも利用可能だった。
タッチ決済のレスポンス(レイテンシ)について
日本のSuica(FeliCa)が「ピッ」で0.2秒で開くのに対し、ホーチミンのクレカのタッチ決済(EMV)は「タッチして...ワンテンポ置いて(約1〜2秒)開く」という挙動だった。
「エラーかな?」と思って二度タッチしてしまうと重複課金やエラーの原因になるので、「タッチしたら開くまで動かずに待つ」のがコツだ。

運賃
運賃は初乗りが7.000₫で終点のスオイティエンバスターミナル(英語表記はスオイティエンターミナル)まで乗車しても20.000₫だった。
アプリを使ってQRコードで乗車すると、1.000₫割引の6.000₫〜となるのでさらに利用しやすいだろう。
切符について
券売機で切符(ICカード)を購入して改札機にSuicaのようにタッチして乗車する。
1回きりの切符と1日乗車券が存在するようだ。
また、切符がICカードである兼ね合いかICカードのデポジット15.000₫が必要となっており、乗車後ICカードを返却するとデポジットが返却される。
もし、旅行で切符で乗車するならICカードの返却忘れに気をつけたい。
デポジットが必要な理由としては、このICカードが高価なFeliCaな為と思われる。
FeliCaが日本のSuicaや香港のOctopusのようなチャージ式の交通系ICカードとしてではなく1回きりの切符として利用されていることに驚いた。

他にも1.000₫安くなるQRコードが印刷される紙の乗車券もある。
後述するクレジットカードのタッチ決済もそうだが、ICカード乗車券と異なり、改札が開くまでにスキャン後、少し時間がかかる。
ICカード乗車券のデポジットの返却について
現金が利用できる券売機で、デポジットの返却が可能だ。
筆者が試した際、15.000₫返却されるはずが、5.000₫しか返却されないトラブルがあったがたまたま動画を取っていたため窓口で残りの10.000₫も返却された。
HCMC MTR app
他にもホーチミンメトロアプリに登録することでQRコードでも乗車が可能だ。
アプリで乗車券を購入すると1.000₫(約6円)ほど安く切符を購入できる。
支払いには、クレジットカードが利用可能。
アプリは、英語にも対応しているが完全に翻訳されるわけでは無いようだった。


クレジットカードのタッチ決済で乗車可能
VISAとMastercardコンタクトレス決済(タッチ決済)に対応したクレジットカードを持っているなら自動改札機手前にあるQRコードのスキャンやクレジットカードをタッチする端末にタッチすることで改札を通ることもできる。
改札が開くまで少し時間がかかるのが難点だが利便性が高い。
なお、Apple PayやGoogle Payのクレジットカードのタッチ決済でも乗車が可能だった。
筆者は、Apple Watchに入れているJQエポスカードのVISAと、JALカードのMastercardのタッチ決済で乗車ができることを確認した。

旅行者におすすめの乗車方法
旅行で訪れる場合は、最も手軽なのが クレジットカードのタッチ決済 だ。
アプリや駅でQRコードの乗車券を購入したほうが、1.000₫安く乗れるが、1.000₫は日本円では約6円程度。
筆者は、6円で切符を購入する手間が省けると思って利用したほうが楽だった。
実際に乗車してみて

ホーチミンに都市鉄道の駅があることが非常に新鮮だった。

日本でもおなじみの地下鉄の案内サイン。

日本と違うのは、車内が賑やかなこと。
座席がプラスチック製なのは海外らしくある。
乗車中は揺れも少なく快適で、車内はベトナムらしい空気感を感じられつつも日本の鉄道といった雰囲気を随所に感じた。
駅構内にゴミ箱があるのも好印象だった。

次の路線がいつ開業するかはわからないが、今後の発展に期待したい。
海外旅行では、不安から「念のため」と荷物を詰め込みすぎてしまい、バックパックが肥大化しがちだ。
しかし、道具の選び方次第で、長期間の渡航であっても荷物は驚くほどコンパクトにできる。
実際に様々な国を旅して厳選した、身軽さと快適さを両立する「現地で本当に役立つ旅の道具リスト」の全貌は以下の通りだ。
まとめ
今回は、ホーチミン・メトロで旅行者が利用できる決済方法を実際に乗車した様子を紹介した。
開業して徐々に定着が進むホーチミン・メトロ、旅行でも訪れるであろう観光地間の移動にも手軽に利用できるため今後ネットワークが広がったらさらに便利になることが予想できる。
各駅には日本の駅と同じく改札内にトイレも設置されている。
ベンタイン市場のあるベンタイン駅から隣の市民劇場駅やレタントン通りの日本人街にほど近いバソン駅まで記念乗車しても面白いかもしれない。
ベトナム ホーチミンを訪れたら一度乗車してみてほしい。

