
- はじめに
- 結論
- コンタクトレス決済とは
- KLIAエクスプレス / KLIAトランジット
- KTMコミューター
- MRT(地下鉄)
- LRT(高架鉄道)
- KLモノレール
- BRT サンウェイライン
- クアラルンプール国際空港に降り立つなら | KLトラベルパスについて
- 【PR】旅行者におすすめのクレジットカード
- まとめ
はじめに
マレーシアの首都・クアラルンプールは公共交通網が発達しており、MRT・LRT・モノレール・KTMコミューター・KLIAエクスプレス・BRTなど複数の路線が存在する。
現地では「Touch ‘n Go」や「My Rapid Card」という日本でいうSuicaやPasmoのようなICカードが広く使われているが、旅行者にとっては入手やチャージが煩雑に感じることもある。
そこで近年注目されているのがクレジットカードのタッチ決済(コンタクトレス決済)による乗車だ。
クアラルンプールの公共交通機関では、実際にどの程度クレジットカードで改札を通れるのか、現地で確認してみた。

結論
以下の表にまとめた。
| 路線の種類 | 駅改札でのクレジットカードタッチ決済利用可否 | 利用可能国際ブランド |
|---|---|---|
| KLIAエクスプレス / KLIAトランジット | ◎ | 改札口で利用可能。VISA・Mastercard・アメックス・JCB |
| KTMコミューター(近郊鉄道) | ◎ | 改札口で利用可能。VISA・Mastercard |
| MRT(地下鉄) | X | 改札口では利用不可。一部券売機と窓口でVISA・Mastercardが利用可能 |
| LRT(高架鉄道) | X | 改札口では利用不可。一部券売機と窓口でVISA・Mastercardが利用可能 |
| KLモノレール | X | 改札口では利用不可。一部券売機と窓口でVISA・Mastercardが利用可能 |
| BRTサンウェイライン | X | 改札口では利用不可。一部券売機と窓口でVISA・Mastercardが利用可能 |
※ KTMコミューターとKLIAエクスプレス / KLIAトランジットは、クレジットカードで乗車可能。
※ ただし、タッチ決済に対応した改札機を利用する必要がある。
※ apple payやgoogle payのクレジットカードのタッチ決済も利用可能だった。
他の交通手段は駅に設置された自動券売機にクレジットカードのリーダーがあれば切符(コイン型のトークン)をクレジットカードで購入できる。
クレジットカード対応の自動券売機の数が限られているため探すのに手間が掛かるが購入ができる。
クレジットカード対応の自動券売機が全く設置されていない駅もあるようだった。
他に、窓口でも同様に購入可能。
ただし、窓口は一部駅では営業していなかったりと利用できないケースも有る。
特に空港アクセスのKLIAエクスプレスでも利用できるため、旅行者にとって利便性が高い。
KLIAエクスプレスの場合、VISAタッチの場合は、18%オフになるキャンペーンも行われていた。
割引対象でないクレジットカードブランドを使っているなら、KLOOKや
KKDAYで事前にQRコードのチケットを購入したほうが安い場合もある。
コンタクトレス決済とは
クレジットカードやデビットカードの国際ブランドによる非接触決済方式のこと。
「Tap to Pay」「Pay Here」などと表記されており、改札機にブランドロゴが掲示されている場合、そのブランドのタッチ決済が利用可能。

KLIAエクスプレス / KLIAトランジット

空港から市内を結ぶ高速鉄道。
クレジットカードのタッチ決済に対応しており、VISA,マスターカードのほかアメリカンエキスプレスとJCBも利用できる。
チケット購入の手間を省き、到着後すぐに市内へアクセスできるのがメリット。
割引対象でないクレジットカードブランドを使っているならKLOOKや
KKDAYで事前にQRコードのチケットを購入したほうが安い場合もある。

KTMコミューター

近郊都市へアクセスできる鉄道で日本いうところの普通列車。
クレジットカードのタッチ決済での乗車が導入されている。
KLセントラル駅とバトゥ洞窟駅の間ではクレジットカードのタッチ決済で乗車ができた。
KTMB ETS(特急)とは別なので注意が必要。
KTMB ETS(特急)はタッチ決済では乗車できず座席指定されたチケットが必要。
KLセントラル駅は改札が別れているので間違える心配はないだろう。

なお、物理クレジットカードだけでなくapple PayやGoogle Payのクレジットカードのタッチ決済にも対応していた。
MRT(地下鉄)

改札機にリーダーは設置されてされておらず、クレジットカードのタッチ決済では乗車できない。
しかし、券売機にクレジットカードのリーダーが付いている場合は切符(トークン)をクレジットカードのタッチ決済で購入が可能だ。
対応した券売機は数が限られているため切符売り場をよく探す必要がある。
また、有人の窓口であればクレジットカードが利用できるようだった。

LRT(高架鉄道)

複数路線があり、市内観光でも利用頻度が高い。
こちらも改札機にリーダーは設置されてされておらず、クレジットカードのタッチ決済では乗車できない。
MRTと同じく券売機にクレジットカードのリーダーが付いている場合は切符(トークン)をクレジットカードのタッチ決済で購入が可能だ。
対応した券売機は数が限られているため切符売り場をよく探す必要がある。
また、有人の窓口であればクレジットカードが利用できるようだった。

LRT路線一覧
| 路線名 | 備考 |
|---|---|
| ラピドKLクラナ・ジャヤ線(Kelana Jaya Line) | 市内中心部を縦断 |
| ラピドKLアンパン線(Ampang Line) | 市内東部方面へ |
| ラピドKLスリ・プタリン線(Sri Petaling Line) | 郊外方面へ |
| ラピドKLシャー・アラム線(Shah Alam Line) | 2025年末開業予定 |
※ KLセントラル駅を通っているのはクラナ・ジャヤ線。
KLモノレール

ブキッビンタンなど観光客が多いエリアを走るモノレール。
こちらも改札機にリーダーは設置されてされておらず、クレジットカードのタッチ決済では乗車できない。
MRTと同じく券売機にクレジットカードのリーダーが付いている場合は切符(トークン)をクレジットカードのタッチ決済で購入が可能だ。
対応した券売機は数が限られているため切符売り場をよく探す必要がある。
KLセントラル駅のモノレールの切符売り場にはクレジットカードのリーダーが付いている券売機がなかったためクレジットカードを利用したい場合は有人の窓口を利用する必要がある。
BRT サンウェイライン

BRTなので、バス車内ではなく駅で切符(トークン)を買い、改札口を通って乗車する専用軌道を走るバスでクアラルンプールの郊外に路線がある。
サンウェイリゾートと言うKL近郊にあるテーマパークやホテルにショッピングモールのある広大なアミューズメント施設へ公共交通で行くときに使うかもしれない移動手段。
筆者は、隣接のピラミッドのあるショッピングモールを見物したく帰りにBRTを利用した。
なかなか広いショッピングモールで楽しめた。
このショッピングモールはGrabやタクシーでブルーモスクに向かう途中の高速道路から見える。
BRTとLRTでKLセントラルまで戻ることができるが遠回りなのであまり利用する人は居ないかもしれないがこちらも同じくクレジットカードのタッチ決済では乗車できなかった。
また、筆者が利用した駅では、時間が遅かったからか乗りたい方向の窓口に人が居らずクレジットカードに対応した自動券売機も見かけなかったので現金で切符(トークン)を購入して乗車した。
クアラルンプール国際空港に降り立つなら | KLトラベルパスについて

もし、クアラルンプール国際空港に降り立ちKLIAエクスプレスの利用を考えているなら、KLIAエクスプレスの片道または往復の運賃と、LRT・MRT・KLモノレールが2日間乗り放題の交通カードがついたクアラルンプール KLトラベルパスがおすすめだ。
このカードが面白いのは、2日間の乗り放題が終わったあとは、いわゆる「Touch ‘n Go」のようにコンビニや駅などでチャージすることで引き続き利用できることだ。
対応した公共交通に乗車できるほか、一部コンビニや商店などでの買い物でも残高を利用できる。
このカードであれば、窓口の営業時間や駅にクレジットカードに対応した自動券売機があるかなどを気にせず利用することができる。
ただし、乗り放題が終了したあとは、チャージを忘れないのと残高には注意してほしい。
【PR】旅行者におすすめのクレジットカード
海外旅行に最適でタッチ決済にも対応した
エポスカード は旅行保険付きで年会費無料。
VISAのタッチ決済対応なのでクアラルンプールのタッチ決済に対応した公共交通機関でも安心して利用できる。
まちなかの飲食店などではクレジットカードに対応したお店も多いのでもしまだクレジットカードを持っていないならおすすめの一枚だ。

まとめ
今回は、マレーシアのクアラルンプールの公共交通機関でクレジットカードのタッチ決済で乗車できるかを現地で調査してきた。
クアラルンプールでタッチ決済で手軽に乗車ができるのは「KLIAエクスプレス/トランジット」と「KTMコミューター」のみと利用できる公共手段が限られていた。
その他の公共交通機関も駅の窓口や駅にクレジットカードに対応した自動券売機があればクレジットカードの利用は可能であった。
しかし、スムーズな移動を考えるとまだまだ現金が必要なようだった。
また、マレーシアはクレジットカードのスキミング被害報告多く、筆者もWiseを経由して利用したATMでWiseのカード情報がスキミングされており、帰国後にWise側でブロックされていたが、偽造された筆者のWiseのカードで現金を引き出そうとした通知があった。
通知を見てすぐに既存カードを凍結しカードの再発行をした。
通知を見る限り、磁気ストライプを偽造したようだったので、クレジットカードは機械を通さずapple Payなどでタッチ決済のほうが安全だと感じた。
物理カードの場合は、スキミング防止のウォレットケースなどに入れて管理したい。
クアラルンプールの少し郊外の観光地へは、渋滞が発生していない時間帯であればタクシーやGrabを利用したほうが費用はかさむが迅速に移動できる印象だった。
もし、クアラルンプールでの旅行での移動でトラブルを減らしたいのであればまだまだ現金が有用であると感じた。
この記事が少しでも旅行者の参考になれば幸いだ。
